初期和辻哲郎における超越
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概要
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本論文は、和辻哲郎(一八八九~一九六〇)の思想構造の展開を、初期(一八八九~一九二七)、体系期(一九二七~一九四五)、戦後期(一九四五~一九六〇)に区分して論述する論文のうちの、初期の和辻における超越を対象とするものである。初期の和辻における内在を対象とする論文、体系期を対象とする論文、戦後期を対象とする論文を別に予定している。いずれの論文においても、和辻の思想を通底する構造として、内在と超越とにおける把捉、離反の構造を見出そうとする。始めに、内在、超越、及び両者における把捉、離反という用語を予備的に考察、説明しておくことにする。これらの用語は、具体的な思想に適用される以前にその意味が確定しているものではなく、具体的な思想に適用されることにおいてその意味を分化させ、明確化していくものであるが、本論文の本論における考察、検討におけるその意味の分化、明確化を可能にする基礎的意味についてあらかじめ考察しておくことにするのである。
- 山形大学の論文
- 2005-02-22
著者
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