小児期IgA腎症と henoch-schoenlein purpura における免疫グロブリン産生能についての考察
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概要
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小児のIgA腎症と,Henoch-Schoenlein Purpura(HSP)の免疫グロプリン産生能を,Protein-Aを使ったPlaque Forming Call assay (PFC)にて,比較検討した。IgA腎症とHSPの急性期ではspontaneousなIgAの産生亢進および,Pokeweed mitogen(PWM)刺激によるIgAおよびIgGの産生亢進がみられた。HSPでは,急性期をすぎると,その産生能は腎炎の有無にかかわらず,正常化した。両疾患において,生体内でIgA産生の亢進および,IgGについてもpolyclonalな産生亢進が寄在し,発症に関与している可能性が,示唆された。しかし,その産生亢進は,IgA腎症では,慢性に持続するのに対して,HSPでは急性期のみにみられ,免疫異常とくに,免疫グロプリン産生能の相違は,両疾患病態の相違を反映しているものと考えられた。
- 神戸大学の論文
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