南米,チリ国南部,マドレデデオス島の紡錘虫の研究
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概要
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1970年度の文部省の海外学術調査で「千葉大学南米アンデス山地の地質・古生物学的研究」が実施された。幸いにも私はこれに参加する機会が与えられ,チリ,アルゼンチンの両国に同年の10月から12月まで約3ケ月間出張した。私は主としてチリ国,南部のマドレデデオス島(聖母の島という意味)においてフズリナの化石を採集した。ここは米国のワシントン市にある国立博物館に勤務している、レイモンドCダグラス博士によってくわしく調べられている所であるが,筆者が研究したところ新しく3種類を発見した。しかもそのうち2種類は新種であることがわかった。本研究にあたってはカルロス ルイス フーレル博士をはじめチリ地質調査所の方々から研究に非常な便宜をはかって下された。本研究で層位学の方の研究は主として,ホセコルバランデアス博士がなされたフズリナの研究は主として千坂が担当した。ここから産するフズリナの地質時代は下部二畳系を示している。フズリナの形態的な特徴は個体数は多いが種類の数は少く,殻は細長く,隔壁がうすい。またやせ衰えたような形をしているので,生活環境は非常に悪かったと思う。その原因は寒い気候と関係があるのではないかと思う。
- 1979-12-20
著者
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CORVALAN DIAZ
Departamento de Geologia, Universidad de Chile
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Corvalan Diaz
Departamento De Geologia Universidad De Chile