社会的問題解決における情報処理過程と子どもの適応
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本論文は子どもの適応のもとにある社会的な認知・情報処理過程をモデル化した研究を取り上げ概観した。はじめに,子どもの社会化を分析する際にBanduraの認知-行動-環境の相互影響過程から分析することの重要性を述べた。そして,社会的認知研究の意義と問題点を述べ,社会的行動と認知・情報処理過程の先駆的なモデルであるBanduraのモデリングの過程モデルに触れた。続いて,社会的行動と認知・情報処理過程の関連を検討するために,社会的行動を問題解決行動と捉える観点が有効である事を述べた。社会的行動に働く情報処理過程について提出されたモデルをその査定法を含めて批判的に概観した。ここでは,D'Zullira & Goldfried, Spivack & Shure, McFall, Rubinのモデルを取り上げた。さらに,近年最も有効なモデルとして精力的な検討が進められているDodgeの社会的情報モデルについて,概要と仮説をその変遷を含めて論じた。次いでこのモデルにかかわる諸研究をモデルのステップの流れに対応させて紹介した。さらにモデルの各ステップの総合的な査定法,情緒制御とのかかわり,向社会的領域への応用を述べ,最後にモデルの有効性と今後の問題点について論じた。
- 1992-02-28
論文 | ランダム
- 失語症患者に対する作業療法の工夫--身体機能の改善による非言語的コミュニケーションの変化
- 脳卒中急性期に活用可能な評価スケール(4)摂食・嚥下機能,失語症
- 症例研究 多彩な症状を呈した重度ブローカ失語症例
- Influence on Blood Pressure of Renal Isografts between Spontaneously Hypertensive and Normotensive Rats, Utilizing the F1 Hybrids
- Role of the Kidney in the Development and Maintenance of Hypertension Caused by Renal Segmental Infarction in the Rat