動物概念の発達的検討 : クラスター分析と数量化IV類による
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概要
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年中・年長幼児・3年生・大学生を対象に,ニワトリ・ゾウ・クマ・ウサギ・ライオン・ペンギン・クジラ・ウシという8種の動物の類似性判断を3つ組み法を用いて求め,そこに反映された各年令群の動物の意昧構造にみられる動物概念の発達をクラスター分析と数量化IV類により検討した。年中幼児では明瞭な分類概念はみられなかったが,年長幼児と3年生ではともに「棲息地」「大きさ」という概念が,大学生では「系統上の違い」「棲息地」さらには「大きさ」や「食性」という概念次元が存在していた。従来の研究で十分検討されなかった幼児期より,動物の概念は形成されており,また発達・学習の結果としてその概念も学術的なものとなっていくことが考えられた。
- 1984-12-20