骨補填材としての炭酸含有アパタイトの有用性に関する基礎的研究
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概要
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炭酸含有アパタイト焼粘体の骨補填材,骨代用材としての有用性を検索するため,ヒドロキシアパタイト(HAP)およびβ-リン酸三カルシウム(β-TCP)と比較した基礎的実験を行った. 1.乳酸リンゲル溶液において6HAPは3HAPより高い溶解性を示したものの,β-TCPよりも低い溶解性を示した. 2.光学顕微鏡所見では,各種埋入材料は2週目に骨組織に取り囲まれていた.なお,炭酸含有アパタイトはHAP同様良好な骨親和性を示し,β-TCPと同様の造骨性を示した. 3.SEM所見では,炭酸含有アパタイトは,1週目でHAPと同様に類骨様構造物が材料表面に緊密に接しており,2週目以降ではβ-TCPと同様に材料と骨様構造物との界面が不鮮明となり,より強固に接合している所見が認められた.以上より,炭酸含有アパタイト焼結体は,HAPと同様に骨親和性を持ち,β-TCPと同様の良好な造骨性を備えた材料であることが判明した.
- 2005-06-20
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