障害に関するシステム的視点
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概要
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本論文はWHOのICIDH-2(2001)に対する批判的な視点から、全人間的な障害要素の統合と分析理論に基づいて障害をシステム化したものである。障害者福祉は障害を総合的に解決していく過程として、関連領域間(医療、保健、ソーシャルワーク、心理、教育、職業、福祉工学などの諸領域間)の相互交換関係(情報、資源、技術などの交換関係)により、領域ごとの目的に止まらず、総合的な福祉目的を達成していく総合的なサービス過程である。障害者福祉の解決対象である障害システムを考える時には、障害は人間の全人間的な問題であるので、障害システムにおける障害の構造・機能を人間の全人間的あり方に基づいて明確にしなければ、欠陥のあるシステムとなり、欠陥を持つ障害システムを対象にする障害者福祉サービスシステムにも欠陥が生じ、総合的な障害者福祉目的の達成可能なサービスシステムが期待されない。
- 2003-03-31