大学生のカウンセリングに対するイメージの変化と心理学を学ぶ実感についての研究 : 自主的体験学習プログラムとの関連を中心に
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概要
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本研究では、心理学を学んでいる学生に、心理学を体験的に学ぶワーク(心理検査体験、描画法体験、ロールプレイ、ブラインドウォークなど)を中心にし、学生が自ら企画・実施する体験学習プログラムに2回参加してもらい、自主的体験プログラムにおける学習体験が、学生のカウンセリングに対するイメージや心理学を学ぶ実感、意欲に、どのような影響を及ぼすのかを調べた。学生が持っているカウンセリングに対するイメージはSD法を用い、心理学を学ぶ実感や、意欲については自由記述形式で調べた。その結果、体験学習に2回継続して参加した学生は、カウンセリングに対して"とても複雑で、非指示的で、あたたかく、積極的で"どちらかというと"やさしく、母性的で、やわらかい"と捉えており、"「自由」であるとも「窮屈」であるとも、「あかるい」とも「くらい」ともいえず"、"やや静的"であるとイメージしていることが明らかとなった。加えて、カウンセリングについての理解が深まるにつれてカウンセリングに対するイメージが、"くらい・消極的"から"あかるい・積極的"へ変化することが示唆された。一方、体験学習に1回だけ参加した学生は、カウンセリングに対して"とても複雑で、あたたかく、非指示的で、積極的で、やさしく、"どちらかというと"自由で、やわらかく、母性的"と捉えており、"「動的」であるとも「静的」であるともいえず"、"ややくらい"ものだとイメージしていることが明らかとなった。加えて、カウンセリングについて体験的に学んだことを通して、カウンセリングに対するイメージが"あかるい・積極的"から"くらい・消極的"へ変化することが示唆された。これらの結果から、自主的体験学習の効果がカウンセリングに対するイメージに影響を及ぼすことが推測された。さらに自由記述の内容からは、自主的体験学習によって学生たちの内面に心理学を学ぶ実感や意欲が湧いてきたことが推測された。
- 沖縄国際大学の論文
- 2005-03-31
著者
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