高齢者の咀嚼能力の違いが趣味に及ぼす影響
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概要
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咀嚼能力の違いが高齢者の日常生活にどのような変化を及ばすのか、という事について高齢者の趣味に着目し検討した。2002年7月から9月にかけて北関東地域に住む高齢者にアンケートを行い、都市部及び山村部の住民124名(男性46名、女性78名)について回答を得た。アンケート回答者は60歳から98歳の男女で平均年齢は75.4歳であった。アンケートでは大項目として(1)普段の生活で好きなこと(趣味)、(2)普段の咀嚼能力、(3)現在の歯と義歯の状況、の三点について質問し、次のような結果を得た。(1)食事に問題が無い咀嚼能力低得点者の方が外向的趣味を持っていることがわかった。(2)外向的趣味を特に多く持つグループでは、食事に支障を来す咀嚼能力高得点者が非常に少なかった。これらのことから食物をよく噛める状態にすることが、日常の行動範囲を広げ、高齢者のQOLを高めるのに重要であることが示唆された。
- 群馬パース大学の論文
- 2003-09-30