共和地域の畑地灌漑に関する研究
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概要
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共和地域(北海道後志支庁管内)の5月〜7月降水量は175mmと少なく、ハウス・トンネル栽培におけるメロン、スイカの安定的な生産にとって、畑地灌漑はきわめて有効である。過去5カ年間のファームポンドの年間使用水量は、各年次とも約300,000m^3を示し、その変動幅は20%と安定している。調査対象である4戸のハウス栽培(スイカ〜メロンの2作;4〜9月)における灌水状況は、100〜210mmとばらつきがみられ、壌質土壌のほ場では多水分管理、粘質土壌では低水分管理の傾向がみられる。また、2作目では不耕起(マルチ)栽培が実施されることから、液肥により養分が供給される。各農家とも、生育状況と土壌条件から灌水の時期と量を変化させており、灌水量は適正値であることが検証された。アンケート調査(回答者69名)では、畑地灌漑施設整備の評価は高く、メロン、スイカの収量の安定と品質の向上に加えて、省力化による時間的ゆとりやダムにより水源が安定的に確保されたことの安心感についても高く評価している。
- 専修大学北海道短期大学の論文
- 2004-12-30
著者
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山崎 祐樹
財団法人北海道農業近代化技術研究センター
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山上 重吉
専修大学北海道短期大学
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南部 雄二
財団法人 北海道農業近代化技術研究センター
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山崎 祐樹
財団法人 北海道農業近代化技術研究センター
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南部 雄二
(財)道農業近代化技術研究センター
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