繊維強化コンポジットを応用したブリッジの適合状態に影響を及ぼす要因の最適条件
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概要
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本研究では繊維強化コンポジット(FRC)を応用したブリッジの適合状態に影響を及ぼす要因について最適条件を検討した.実験材料としてFRCおよびハイブリッド型レジンを用いた.下顎第一大臼歯欠損,3ユニットブリッジの支台歯を想定し,支台歯辺縁形態は全周ショルダー形態およびラウンデッドショルダー形態による2条件,ダイスペーサー塗布条件を歯型の支台歯軸面および咬合面に塗布なし,1層,2層および3層塗布の4条件に設定し,実験試料は各条件につき5個ずつ製作した.実験試料は三次元形状計測器を用いて計測した.計測データの位置合わせおよび解析には点群処理ソフトウェアを用いた.計測項目は試料の寸法変化については両支台装置の内径,高径および両支台装置の中心軸間距離とし,適合状態についてはマージン部の浮き上がり量および軸面,咬合面のセメントスペースとした.統計学的解析は支台歯辺縁形態,スペーサー塗布条件および計測項目ごとの計測部位を要因とする三元配置分散分析(混合計画)を行った.なお,統計学的有意水準を1%に設定した.寸法変化についてはスペーサー塗布量を増すに従って内径および高径が大きくなった.また中心軸間距離はいずれの条件においても減少していた.三次元的適合状態については塗布なしおよび1層塗布に比べ,2層,3層塗布においてマージン部の浮き上がり量が有意に減少した.軸面のセメントスペースは2層,3層塗布で,ショルダー形態はブリッジ装着位置が近心に偏位しており,ラウンデッドショルダー形態では偏位が少ないと考えられた.咬合面のセメントスペースは塗布条件によって異なる傾向であった.本研究から,良好な適合性を有するブリッジを製作するための条件はダイスペーサー2層塗布,ラウンデッドショルダー形態であることが明らかとなった.
- 大阪歯科学会の論文
- 2006-03-25
著者
-
川添 堯彬
大阪歯科大学有歯補綴咬合学講座
-
鷹尾 智典
大阪歯科大学有歯補綴咬合学講座
-
鷹尾 智典
大歯大・有歯補綴咬合
-
鷹尾 智典
大阪歯科大学
-
柏木 宏介
大阪歯科大学有歯補綴咬合学講座
-
柏木 宏介
大阪歯科大学大学院歯学研究科歯科補綴学専攻
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