食行動の因子についての考察(第IV報) : 家庭における豆腐・牛乳の使用状況と豆腐・牛乳料理のイメージ
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概要
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今回は前報にひき続いて豆腐および牛乳について集計した結果下記のことがわかった。1)家庭における豆腐の使用頻度は「1週間に1〜2回たべる」が42.1%、牛乳は「1週間に1回位たべる」が45.0%が最も多い。豆腐、牛乳共に家族構成別に差はなく、年収別では500万円以上で豆腐の使用頻度が高い。卵の使用頻度に比較すると低い。2)豆腐料理の出現した種類数は56種、延べ料理数は1066、1人平均3.81で、1位は豆腐の味噌汁で78.2%の出現率であった。牛乳料理は75種で菓子類が31種含まれている。延べ料理数は599、1人平均2.14であり、1位はホワイトシチュウの41.4%であるが全体的に出現率は低い。3)5種の豆腐料理の中では炒り豆腐の既知率、喫食率が男子は低く、麻婆豆腐は男女共に喫食率が低い。調理することが出来るものは女子では湯豆腐、豆腐の味噌汁、白和えでは80%を越えたが、麻婆豆腐は36.5%で低く、男子は豆腐の味噌汁、湯豆腐は40%を越えるが、他は低率である。牛乳料埋では〓豆腐の既知率、喫食率は男女共低く、調理することの出来る者は卵、豆腐料理に比べて低率であった。4)料理の伝承は男子では湯豆腐、豆腐の味噌汁では「自然に覚えた」が多く、女子では麻婆豆腐以外は「母」となっている。麻婆豆腐は「料理の本」が多く、伝承の形態が異なっている。また、炒り豆腐と麻婆豆腐の修得の時期は各年代に広がっている。牛乳料理は母親を主とした家庭内での伝承方法ではをく、「料理の本」、「専門家」など外部よりの修得がをされており、その時期も広がっているので比較的に新らしく覚えたのではないかと考えられる。5) S. D.法によるイメージは豆腐の味噌汁と湯豆腐はパターン類似率0.998で非常によく似ており、相当に好まれている。5種の料理共「やや安価、相当に栄養がある」イメージである。牛乳料理のイメージは、〓豆腐の他はよく似ており、パターン類似率は0.993以上を示した。
- 賢明女子学院短期大学の論文
- 1979-03-10
賢明女子学院短期大学 | 論文
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