生産可能性曲線の幾何学導出法の拡張について
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概要
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伝統的な2財2要素へクシヤー・オーリン貿易理論で用いられている生産可能性曲線を幾何学的に導出する際には,サポスニックの方法が用いられることが多い.しかしながら,この方法は通常二つの産業における生産技術がともに「規模に関して収穫不変」の場合を想定しており,少なくともひとつの産業の生産技術が「規模に関して収穫逓増」である場合の生産可能性曲線を描くことは不可能ではないにしても極めて複雑とならざるを得ない.そこで,本論文ではサポスニックの方法を拡張することによって,より一般的なクラスの同次生産関数についても幾何学的に生産可能性曲線が描けることを示した.また,拡張された方法の応用として,2財2要素貿易モデルのフレームワークでも生産可能性曲線がリカーディアン的な直線となる場合があることを例示した.
- 千葉大学の論文
- 1996-03-29