ダイズベと病菌によるエダマメの莢黄化症状
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概要
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千葉県東葛飾地区で発生したエダマメの莢黄化症状の病徴とその病原菌について検討した.莢黄化症状はエダマメの莢の気孔から侵入したダイズベと病菌が,柔組織および内果皮で旺盛に生育し,卵胞子を形成した結果生じたものと考えられる.ラクトフェノール・アニリンブルーで染色し,光学顕微鏡により植物組織内部における菌の伸長の様子を観察したところ,細胞間隙に菌糸が観察され,細胞内には特徴的な吸器の形成が観察された.現地圃場における発病調査の結果,エダマメの第3節および第4節に発病した莢がとくに多く観察されたが,着莢数と発病莢数には対応関係が見られなかった.本病の伝染経路は現在のところ不明であるが,経済的に被害が大きいことからもエダマメ品種(白毛種,赤毛種)の罹病性やべと病菌のレースについて検討し,速やかに防除対策を確立する必要がある.
- 千葉大学の論文
- 1991-03-01
著者
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