放射線治療全般について
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概要
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放射線治療の総論的なことを中心に述べる。放射線による治療は悪性腫瘍のうちの固形癌に対するもので,治療的照射と対症的照射がある。癌細胞と正常細胞との間には放射線感受性の差(障害からの回復力の差,回復に要する時間の差)があり,この差を利用して放射線治療を行う。多くの場合が体外から放射線を照射する外部照射で,他に放射性同位元素の線源を管腔内や組織内に挿入する密封小線源治療がある。いずれにおいても線量分布を計算して病変に線量が集中するように,なおかつ周囲の正常組織の耐容線量を越えない照射方法を計画する必要がある。「癌には多くの線量,正常組織には少ない線量」が放射線治療の目標である。新しい手法としてコンピュータ制御による3次元治療計画や粒子線治療があり期待されている。
- 2002-09-17