主契約の属性別に見た入院発生状況
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概要
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昭和49年から,生命保険各社は入院医療特約の販売を始めた。それから,現在に至るまで入院発生率については多くの研究がなされてきたが,その多くは入院医療特約自体の属性に着目したものであり,主契約の属性と入院医療特約の給付発生の関連性について研究したものはない。入院医療特約は主契約と一体となって保険収支に影響を与えていることから,主契約の属性別に入院発生状況を解析することは大きな意義を持つと考えられる。今回,昭和62年から平成4年(契約年度)までの標準体における入院発生状況について,検討を加えた。その結果次の4点が明らかになった。1)高額貯蓄系商品は給付日額に左右されない良好な支払率を示している。2)保障系商品では保険金額の低いほど,給付日額の高額化に伴い,支払率が悪くなっており,アブセンティズム混入の危険性が高まる。3)団体料率Aは支払率が低く良好である。4)転換契約は新規契約に比べ支払率良好である。
- 日本保険医学会の論文
- 1994-12-15