累積統計の盲点 : 増加する面接士扱と減少する嘱託医扱死亡指数の比較
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概要
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面接士は,会社に対するロイヤリティーが高く,嘱託医以上に正確な告知受領を行うことから,累積統計でみる死亡指数は嘱託医扱に劣らないとされてきた。これが正確な状況を示しているか否かを検討するため,第3保険年度までの死亡指数を契約年度別・保険年度別に比較した。その結果,面接士扱は,嘱託医扱と比べて,累積統計でみる死亡状況において優れているばかりでなく,契約年度・保険年度ごとに比較しても,男性ではやや劣る死亡指数を示すものの,女性を含めた男女合計ではほぼ同じレベルの死亡状況にあり,現在の面接士扱拡大路線には特に問題を提起するものではないと考えられた。また,選択行政遂行に際し,単に累積統計結果のみでなく,契約年度別・保険年度別統計にも留意する必要があることが示唆された。
- 日本保険医学会の論文
- 1992-12-15