転換契約と非転換契約の早期死亡状況
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
既契約を,契約転換制度により転換した新契約は,それ以外の新契約と比較した場合,一般的に優良顧客契約と考えられるうえ,入院給付金支払情報等の危険選択情報も多いことから,その死亡率は良好であると考えられている。当報告では,その仮説を検証する目的で,昭和59〜61年度契約について,1)保険年度別,2)契約年度別,3)商品別,4)死亡保険金額ランク別,5)選択方法別,6)死因別,の観点から,転換契約と非転換契約の早期死亡発生状況の比較検討を行った。その結果,(I)いずれの分析においても,転換契約の早期死亡発生率は,非転換のそれに比べ良好であった。(II)その傾向は女性よりも男性に顕著であった。(III)その傾向は契約内容によってさらに顕著となるものもあった。上記の結果が,診査及び査定の基準。評価等に考慮・応用され,より適切な危険選択・死差益確保に貢献することを期待したい。
- 日本保険医学会の論文
- 1989-12-15