胃潰瘍既往歴のある被保険者の生命予後について
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概要
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胃潰瘍既往歴があるために,条件体として取り扱われ,契約の成立した群団の予後を観察した。胃潰瘍で手術加療を受けた群の死亡指数は,内科的加療を受けた群よりも大きい。胃全摘出術を受けたと査定時に判断された群の死亡指数は男子267.3,女子781.3であった。胃部分切除術を受けたと査定時に判断された群は男子162.8女子254.0であった。胃部分切除術を受けた群は,治癒後年数によって削減条件で契約しているが,契約後,実際に発生した死亡は,予想した指数を上回っており,削減だけの条件では収支に悪影響を与えることが明らかとなった。胃部分切除術を受けた群の治癒後年数別の死亡指数は,緩やかな逓減性をしめすが,治癒後10年を経ても標準体の死亡指数と一致しない。死因別保険年度別死亡状況では,第10保険年度までは,悪性腫瘍の指数が高く,第12保険年度から肝硬変による指数が高くなる。
- 日本保険医学会の論文
- 1988-12-20
著者
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