当社における標準体高額契約の死亡状況
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概要
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当社の昭和55〜58観察年度における標準体契約の死亡保険金額別死亡状況を調査した。死亡保険金3,000万円以上の男子高額契約群は3,000万未満の群よりも高い死亡指数を示し,加入時年齢で見ると,40歳台,50歳台で予定死亡率を凌駕した。保険年度別に見ても,3,000万円以上の高額契約群は,第5保険年度以降で予定死亡率を超過した。主要死因別に男子の金額別死亡指数を見ると,自殺を除いた各主要死因は,死亡保険金額が高額になるにつれて,横ばいか低下傾向を示し,特に,心疾患,肝硬変,脳血管疾患は顕著な選択効果を示した。一方自殺は,高額になる程,死亡指数が高く,保険年度別に見ても,3,000万円以上の契約は,第2保険年度以降,予定死亡率を超過したままの結果を示した。以上より,高額契約については,特に自殺について注意すべきであり,契約選択および医的選択のみならず,約款改正をも含めた対応が必要と考えられた。
- 日本保険医学会の論文
- 1988-01-20