シースカテーテルによる気管支鏡検査の有用性の検討
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概要
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リドカインは気管支鏡検査施行時の麻酔薬として一般的に使用されているが,その使用量については,注意が払われていないのが現状である。著者は,気管支ファイバースコープの生検用チャンネルを通してテフロン性のシースカテーテルを挿入し,リドカインを確実に気管支内に注入することにより,少量のリドカイン(平均6.0ml,240mg)で気管支鏡検査(1124例)を施行し得た。また,同意を得た22症例を2群にふりわけ,シースカテーテルを使用して麻酔を施行した症例の方が従来の方法より有意にリドカイン総使用量が少なく,また血漿中濃度も低い結果を得た。また,肺の末梢病変に対する気管支鏡下の生検,擦過などに際して,出血・浮腫などのために視野が妨げられることにより生検器具などの挿入が困難な状況に遭遇することが少なくない。この状況を克服する目的でフッソ樹脂製の生検用シースカテーテルを用いる方法を考案し,これにより,従来到達困難であった部位での生検も繰り返し容易となった。これら2種類のシースカテーテルを使用することにより,気管支鏡検査をより安全,確実,迅速に行うことが可能になった。
- 1998-10-31
著者
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