急性肝障害時の肝細胞DNA合成促進に関する基礎的および臨床的検討
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概要
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D-galactosamine投与によりウサギ急性肝障害モデルを作製し,障害後各時期の血漿における肝細胞DNA合成の促進効果について検討した。また,ヒト急性肝障害時血清についても同様に検討した。肝細胞DNA合成促進効果は,ヒト及びウサギ急性肝障害モデルにおいて障害早期のみならずトランスアミナーゼ値の改善した回復期の双方の時期の血漿に認められた。急性肝障害発現から再生までの過程において肝非実質細胞の増加を認められたことと合わせて,回復期のDNA合成促進効果には肝非実質細胞が重要な役割を持つ可能性があると考えられた。本測定系は障害後の肝再生の評価に有用であり,今後の臨床応用が期待される。
- 北里大学の論文
- 1990-12-31