急性心筋梗塞症における心拍変動性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Holter 心電図データから洞 pacemaker の変動性の指標(heart rate variability: HRV)をミニコンピュータを利用して計算するシステムを開発した。この方法を用いて,急性心筋梗塞症患者(AMI) 31名,心筋梗塞の既往のない虚血性心疾患患者(IHD) 21名および健常者17名について比較検討した。平均R-R間隔とHRVとしてlong-term variability (LTV), short-term variability (STV)および自己相関図とパワースペクトラムをR-R間隔列より求めた。LTVとSTVは,AMI群が健常群よりも小さかったが,AMI群とIHD群の間には差がなかった。平均R-R間隔は,これら3群共に昼より夜の方が大きい主いう日内変動が認められた。AMI群をLown分類,年齢別,Forrester分類および梗塞部位別の4つのサブグループについて各々2つの群でHRVを比較すると,LTVとSTVは重症度分掛こついては差がなかったが,年齢変化および梗塞部位によって差が出ることが示唆された。LTVとSTVは別の性質の指標であることも示唆された。
- 1983-12-31