呼吸器感染,とくに気管支肺炎の病原診断に関する病理学的研究
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概要
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気管支肺炎起因菌の実態を明らかにすべく肺炎を有する26剖検例の咽頭および気管分岐部内容,肺炎病巣ならびに心血を一定の方式で培養し,さらに生前の喀痰培養成績,病理組織学的ならびに螢光抗体法による検索成績を対比検討して次の結果を得た。1.Staphylococcus aureus および Pseudomonas aeruginosa は中等度以上の肺炎巣からの分離頻度が高く,病因的意義が高い。2.生前の喀痰,咽頭内容の培養成績は肺炎の病原推定の有用な情報源となりうることを確めた。3.大部分の肺炎巣からは2種属以上の菌が分離された。分離菌の種属と肺炎の程度との間には密接な関連を認めた。4.螢光抗体法は組織レベルでの病原同定法として有用性が高いことを確認した。5.主要病原細菌種属別に夫々の肺炎の病理学的特徴の抽出を試み,肺炎病巣内細菌の染色性と大きさの多彩性を指摘した。
- 北里大学の論文
- 1983-12-31
著者
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