小児・若年者動脈硬化症の病理学的研究
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概要
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初期動脈硬化病変の発現とその進展過程を知るため,小児・若年者の大動脈を対象として,その硬化病変をPoint counting法により計数化し,種々の動脈硬化関連因子との関係を解析した。その結果,高血圧,高コレステロール血症が硬化発現に密接に関与し,また男性により高度に,高トリグリセライド血症等がその進展を促進し,喫煙も考慮すべき因子と考えられた。高血圧では,弓部,分岐部に硬化病変の出現が強く,血流による血管障害が,高コレステロール血症では,Fibrinogenとβ-Lipoproteinのびまん性の動脈壁へのしみこみが,硬化病変の発現に強く寄与することが確認し得た。また同時に,硬化病変は,Fatty streak→Plaque→Complicated lesionという進展を示すことも明らかにされた。
- 北里大学の論文
- 1983-10-31
著者
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