アミロイドーシスの病理組織学的研究 : 特にPlasma cell dyscrasiaとの関連性について
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概要
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アミロイドーシス剖検症例21例を用い,臨床所見,病理学的所見との比較,又,過マンガン酸処理アルカリコンゴーレット法により,アミロイド蛋白AL,AAを鑑別し,アミロイドーシスの臨床病型とアミロイド蛋白との対応性,さらにアミロイド発生における免疫学的異常,殊にplasma cell dyscrasiaとの関連性について検討し,又,一部の例において電顕的観察も行なった。その結果,原発性アミロイドーシス(AL)に分類された9例のうち3例に基礎疾患をみとめた。又,従来記載されている如く病型によるアミロイド沈着部位の相違は特にみとめられなかった。しかしながら形質細胞の異常増殖,いわゆるplasma cell dyscrasiaは病型を問わず全てにみとめられた。酵素抗体法でも,又,電顕的にも免疫グロブリンとアミロイドとの直接の因果関係を証明するには至らなかったが,アミロイドーシスの背景にはかようなmyelomatous,あるいはparamyelomatousな病態が中軸をなすものと考えられる。
- 北里大学の論文
- 1982-08-31
著者
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