婦人科悪性腫瘍におけるリンパ球幼若化反応の評価 : 特に治療前後の変動
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概要
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5種類の刺激剤を用いて,in vitroにおけるリンパ球幼若化反応を^3H-Thymidineの取り込み能の測定で観察し,免疫学的側面より子宮頚癌および卵巣癌の進行度ならびに治療による変動を検討した。PHA, Con AおよびPWM反応においては,血漿添加・非添加例ともに悪性腫瘍の進行度に伴い低下し,特にPHA反応との相関性が高い。一方,LPSおよびPPD反応においては相関性が低い。また各種刺激剤を用いても少量の血漿添加ではリンパ球反応の抑制は明らかではなかった。悪性腫瘍の治療による変動の検討では,手術例で術後一時期反応が低下し,以後回復傾向を示すのに反し,放射線および化学療法例ではともにリンパ球反応は低値を示し,治療後も低値を示し,免疫能の低下が非常に強いことを認めた。また卵巣癌患者対象の溶連菌製剤OK-432による免疫賦活効果は明らかではなかった。しかし,Con A/PHA比とPWM/PHA比は治療経過を通し悪性腫瘍進行度に相関し,1に近づく傾向を示した。
- 北里大学の論文
- 1980-04-30
著者
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