ターミナル期にある子どもをもつ家族への精神的援助に関する看護師の認識
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概要
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ターミナル期にある子どもの家族への精神的援助に対する看護師の必要性の認識と実践の認識について明らかにするために,小児病棟に勤務する看護師36名に質問紙調査を実施した。その結果,(1)多くの看護師が家族への精神的援助の必要性を認識していた。医療者に対していだく敵対心など家族の思いの『理解』,や子どもの病気を受け入れられない家族の気持ちへの『共感』については,非常に必要であるとする看護師が比較的少なく,必要性を認識していない看護師もいた。(2)ほとんどの看護師が家族への精神的援助における実践を認識していたが,必要性の認識に比べ,十分実践していると答えた看護師の割合は少なかった。特に感情の『表出』を促す援助や,思いの『理解』,気持ちの『共感』の援助の実践については,十分実践していると答えた看護師は50%に満たなかった。(3)実践を困難にしている原因を,「時間的に余裕がない」,「知識,技術が不足している」ことと認識していた看護師が多かった。また,50%以上の看護師が,「家族に対して恐れや戸惑いがある」,「家族,医師,看護師と一緒に話す機会がない」,「ターミナルケア評価の基準や指標がない」,「病院の施設や設備が不十分である」を原因と認識していた。
- 広島文化学園大学の論文
- 2004-03-27
著者
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