広島におけるホスピス成立過程の分析 : 1998年から2000年を中心に
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概要
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厚生労働省は,1998年日本人の総死亡の30.3%,広島県内においても28.7%が,がんであると発表した。つまり三人に一人が癌により死亡する時代に突入した。この時点で広島県内にはホスピスはなかった。そこで広島県内にホスピス設立を求めて市民団体が活動を開始した。同年8月10日に『広島にホスピスを求める会』(以下【求める会】とする)が発足し,市民の声を行政に届けるために署名活動を始め,同年12月15日広島県生活福祉保健委員会,1999年3月15日広島市厚生委員会において,共に全会一致で採択された。2000年4月1日には,国は,呉市に緩和ケア病棟28床を国立呉病院に開設した。広島市では2004年開設予定のホスピス病棟建設計画がすすめられている。ここでは,なぜ今広島にホスピスが必要とされていたのか。またこうして一般市民から始まった【求める会】の活動を通して,具体的に広島市で展開した活動の経緯を明らかにする。まずホスピスやそれに関わる言葉について説明を行い,日本の現在の状況について述べる。次いで活動経過について整理する。そして,今なぜ広島にホスピスを作りたいという活動が市民の中から生まれ,広島にホスピスを求める請願が実行されたのか。また【求める会】を発足させた,ホスピス設立をすすめるリーダーへのインタビューを通し考察をすすめる。以上のことから広島におけるホスピスの成立過程について,1998年から2000年までの活動をまとめる。
- 2004-03-27
著者
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