バイオリアクターによるスパティフィラムの大量増殖
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概要
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バイオリアクターによるスパティフィラムの大量増殖について検討した.バイオリアクターには,ムラシゲ・スクーグ寒天培地(MS培地: Murashige and skoog, 1962)の成分のうち,N_4H_4NO_3,KNO_3,CaCl_2・2H_2Oを1/2に減量し,KH_2PO_4およびNa_2・EDTAを2倍に増量したMS改変培地に,4PU 1mg/L,寒天8g/Lを添加した培地で増殖した多芽状の培養組織を試験管で8本移植した.バイオリアクターでの培養に使用した培地は,前述のMS改変培地にシェークロース30g/L,4PUを0.3mg/L,NAAを0.1mg/Lの濃度で添加した液体培地とし,この培地8Lを入れた内容積10Lのガラス製通気型バイオリアクターで6週間培養して植物体を増殖育成した.培養6週間目のシュートの生育は,バイオリアクター1本当たり996g(FW),30,250本のシュートを形成することができた.これらのシュートの約15%をオアシスさし木培地に移植することができた.ポリカーボネート製トレイに入れて栽培した結果,栽培8週間後にはほとんどの個体が枯死することなく生存し,約80%が十分に発根して活着し,苗化することができた.
- 2004-03-30