毛状根クローン選抜によって作出した形質転換セイヨウワサビ植物個体の特性
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概要
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Agrobacterium rhizogenes 15834株のRi T-DNAを導入したセイヨウワサビ(Armoracia rusticana)毛状根から,クローン選抜によって生育の速い根組織を選び,不定芽形成を経て形質転換植物を作出した.この形質転換植物の茎や根は野生型植物に比べて太く,多数分岐し,本数が多くて生育速度も著しく高かった.葉や茎の切片を植物ホルモン無添加培地に置床して培養したところ,切断面から多数の根が発生した.形質転換植物の根は通常の植物と異なり,重力屈性を示さなかった.根の分化能が高い形質転換植物は,根部に多量のペルオキシダーゼが含まれることがわかった.生育が速い毛状根クローンを選抜することによって,ペルオキシダーゼ高生産植物体の作出が可能になると考えられる.
- 東海大学の論文
- 2003-03-30
著者
-
真野 佳博
生物工学科
-
湯澤 宏恵
東海大学開発工学部生物工学科
-
渡辺 勝
東海大学開発工学部生物工学科
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渡辺 勝
名古屋大学大学院理学研究科生命理学専攻
-
湯澤 宏恵
理化学研究所生物基盤研究部微生物生患系機能解析室
-
小原 真澄
国立遺伝学研究所生物遺伝資源情報総合センター
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渡辺 勝
名古屋大学大学院理学研究科生命理学専攻:生物工学科
-
小原 真澄
国立遺伝学研究所生物遺伝資源情報総合センター:生物工学科
-
湯澤 宏恵
理化学研究所生物基盤研究部微生物生患系機能解析室:生物工学科
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