アグロフォレストリーの構造と多様性:バングラデシュ、ガジプール地区のケーススタディ
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概要
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本研究はバングラデシュ、Gazipur地域(以前はDhaka地域と称していた)の最小行政地区(uapzmas)としてのGazipur,Kapasia,Kaliakairを対象とし、各地区から30戸の農家を選定して調査したものである。調査にあたり、農家菜園の構造、作物構成、作物の多様性、農家の食糧確保に対する貢献、作物種類の維持、作物の生産性の制約、社会経済的な農業森林体系維持上の重要性に着目した。農家菜園の平均規模は8アールで、農家規模が大きくなると菜園も大きくなる傾向が認められた。土地なし農家と小規模農家の菜園では、樹木並びに疎林は狭小である。調査地域平均では、43種類の有用樹木(果樹並びに木材用樹木)が確認された。すべての農家で果樹が最重要であり(Shanonの多様性指数はH=7.25)、ついで木材用樹種となる(H=4.83)。全43樹種のうち28種は園芸用であり、15種は用材、燃料用である。農家経営規模が大きくなると農家所得も多くなる。調査地域では多岐にわたる野菜(32種)が生産されているが、多くは自家消費むけである。ジャックフルーツ、マンゴー、ナツメヤシ、ライチ、マホガニー、ナンバンサイカチの下作としてアマランサス、インド・ホウレン草、アロイド、カボチャ、唐辛子、パイナップル、ウコン、豆類、蕪などが栽培されている。まだカントリー・ビーン、苦ひょうたん、スポンジひょうたん、ささげ、しょうがなどはジャックフルーツ、マンゴー、ライチ、マホガニー、ナンバンサイカチに這わせて栽培している。農家は菜園で生産した樹木、果物、野菜の一部を販売して所得を得ている。大規模農家では樹木からの所得が大きく、この5年間の平均で22,458カタ(バングラデシュ通貨単位:1タカは約2円に相当)に達し、ランドレス・ファーマーでは6,150タカにとどまる。総所得も農業経営規模が大きくなるにつれて多くなる。ジャックフルーツはとりわけ収益性の大きい樹種である。多くの農家は用材、燃料材より果樹を好んで栽培する。樹木の栽植にあたって問題となるのは獣害であり、調査農家の68%に及んでいる。虫害も多く、27%がその被害を報告している。菜園は、より適切な管理、調査、協力体制の整備と普及によって改善の余地がある。また、低生産性の作物を生産性の高い作目に転換することにより改善できる。
著者
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ラハマン S.m.ルトフォル
Texas A&m University Texas Agricultural Experiment Station (taes) Research And Extension Center
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アーメド A.s.m.メスバーウヂン
Horticulture Research Center (hrc) Bangladesh Agricultural Research Institute Joydebpur Gazipur-1701
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アリ M.エムラン
Graduate School Of Policy Studies Iwate Prefectural University 152-52 Sugo Takizawa 020-0193 Japan
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アーメド M.ファリドウヂン
610 Pomeii Drive, Pinewoods, Bear, DE 19701-2528, USA
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アーメド M.ファリドウヂン
610 Pomeii Drive Pinewoods Bear De 19701-2528 Usa