コミュニケーション障害に関する研究(人文・社会科学系) : アスペルガー症候群と考えられる幼児の症例をめぐって
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概要
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コミュニケーション障害は、感覚器官の機能障害と精神機能に起因する全般的な情報伝達の困難なものに分類される。後者は言語表現を理解し得ない知的障害 (mental retardation, MR)、学習障害 (learning disability, LD)、そして自閉症 (autism) などに起因するものを指す。本研究の対象となるものは後者に該当する。この種のコミュニケーション障害は広義の自閉性障害によって代表され、アスペルガー症候群 (Asperger's syndrome, AS)、高機能自閉症 (High functional autism, HFA)、広汎性発達障害 (pervasive developmental disorder, PDD) 等に分類されているが、これらは似て非なるものであり、その関連性については様々な観点から論じられている。病因については中枢神経系の障害に由来する発達障害であることが想定されているが、現段階では医学的な治療の効果を期待することは限定的であり、専門機関での療育訓練、養育・保育の場での療育的対応による学習効果が社会生活能力を高め、適応に導く援助に繋がると考えられている。本研究ではASが疑われている症例を通してコミュニケーション障害児の保育支援、養育者支援、療育等について考察した。
- 淑徳短期大学の論文
- 2004-02-25