女子学生の排便傾向と食習慣との関連
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概要
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女子短大生を対象に, 排便状況と食生活についてアンケート調査を行った。排便回数が週に1〜2回を「便秘」, 週3〜4回を「便秘傾向」とみなし集計した。要約すると次の通りである。1) 毎日排便がある者は9.8%で低く, 便秘が22.1%, 便秘傾向が45.1%を占めていた。2) 排便回数の減少に伴い, 便秘を自覚している割合が高かったp<0.01)。3) 排便回数と便秘の概念の捉えかた (p<0.01) 及び排便量 (p<0.01) との関連性がみられた。また, 排便回数が少ない者に硬い便の傾向があり, 排便時の感覚は難易を示していた。排便時刻は, 排便回数が増すにつれ起床から朝食後に排便する傾向にあった。4) 全体のうち, よく欠食する者は14.8%, 時々欠食するが25.4%であり, 排便回数の減少に伴い欠食率は高かった。排便量が多い者に欠食率は低く, 排便量と欠食に関連性がみられた (p<0.001)。5) 各食品の摂取量の意識では「少量」と答えた割合が高く, 「多量」は10%以下と低かった。食物摂取状況と便秘との関連では, 肉類の摂取量と排便回数に関連性 (p<0.01) がみられた。6) 摂取エネルギー量は, 生活活動強度IIの20歳女子の所要量に対し, 低い傾向にあった。栄養素等摂取量と排便傾向との関連では, 排便回数が増すにつれ, エネルギー量, 炭水化物, たんぱく質, 脂質など, 摂取量の増加が示された。
- 山形県立米沢女子短期大学の論文
- 2001-12-28