ジピリダモール負荷ポジトロンCTを用いた心基部から心尖部にかけての長軸方向の血流解析による瀰慢性冠動脈硬化の評価.
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概要
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瀰漫性冠動脈硬化は通常限局性狭窄に伴うと考えられるが,現行の非侵襲的検査や冠動脈造影では捉え難い。そこで正常群(17名)と冠動脈造影で狭窄を有する患者群(30名)にジピリダモール負荷N-13アンモニアポジトロンCTを行い心基部から心尖部への長軸的血流分布を評価した。心血流像を心長軸沿に25短軸像にわけ,各短軸像を前壁,左室中隔,左室側壁,後壁にわけた。各側面で各短軸像の相対血流値を長軸方向にグラフ表示し3次式近似を行った。中等度血流欠損群(20名)は左室中隔以外で心尖部で血流低下を認め,高度血流欠損群(10名)は,全側面で左室中央部から高度な血流低下を認めた。一枝及び二枝疾患患者12名は,冠動脈造影上狭窄を認めない領域で血流欠損像を認めた。限局性冠動脈病変を有する患者で,ジピリダモール負荷ポジトロンCTで心臓長軸方向で血流分布の低下を認め,瀰漫性冠動脈硬化が示唆された。冠動脈造影で認め難い瀰漫性冠動脈硬化を,ポジトロンCTの血流分布で捉えられると思われた。
- 2001-08-01
著者
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