タバコシバンムシ虫体の条件がリン化水素によるノックダウン時間に及ぼす影響
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概要
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これまでの研究で,所定濃度のリン化水素暴露によるタバコシバンムシ成虫のノックダウン時間を測定し,リン化水素の有効濃度を推定する方法を開発した.効果的なリン化水素くん蒸のためには,事前に,そこに生息しているタバコシバンムシ個体群のリン化水素抵抗性レベルを把握することが重要である.しかし,同じ個体群でも,その中には様々な条件の個体が生息している.これらの要因がノックダウン時間に与える影響についてはこれまで明らかにされてこなかった.本研究では,性,交尾経験,成虫日齢,蛹期のリン化水素暴露経験がリン化水素抵抗性タバコシバンムシIWT系統のノックダウン時間に与える影響について調査した.IWT系統において,成虫のノックダウン時間は上記要因に大きな影響を受けず,いずれもlog KT_<50>値は約3.5の値を示した.計算より得られたリン化水素推奨濃度も,性,交尾経験,成虫日齢,リン化水素暴露経験にかかわらず450〜530ppmであり,感受性系統TSCの推奨濃度の37ppmとは大きな違いがあった.これらの虫体条件は,ノックダウン時間を用いて抵抗性レベルを推定する上で重要な問題ではないと考えられた.
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 2006-02-25
著者
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堀 雅敏
日本たばこ産業(株)葉たばこ研究所
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笠石 義広
日本たばこ産業株式会社葉たばこ研究所
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堀 雅敏
日本たばこ産業株式会社葉たばこ研究所:現在 東北大学大学院農学研究科生物制御機能学分野
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笠石 義広
JT葉たばこ研究所
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