ホスホリパーゼD活性化能に対する, G_<M2> activator 翻訳後修飾の影響について
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概要
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G_<M2> activator は, G_<M2>ガンダリオシドの代謝酵素である, β-Hexosaminidase A の活性化因子であり, その欠損はG_<M2> gangliosidosis を引き起こす。近年, 当研究室では, G_<M2> activator が, リン脂質の分解酵素であるホスホリパーゼDを活性化することを明らかにした。本研究では, G_<M2> activator の翻訳後修飾が, ホスホリパーゼDの活性化能に及ぼす影響を調べた。翻訳後修飾として, リン酸化および糖鎖の付加を取り上げた。まず, ウェスタンブロッティングによって, ラット腎臓より精製したG_<M2> activator がリン酸化チロシンを有することを明らかにした。アルカリホスファターゼで処理したG_<M2> activator は, 処理前のものと同等のホスホリパーゼD活性化能を有しており, G_<M2> activator のリン酸化がホスホリパーゼD活性化能に寄与しないことが明らかになった。さらに, ラットG_<M2> activator を糖鎖付加抑制剤であるツニカマイシン存在下に昆虫細胞で発現させると, 野生型に比べ, 約1.5-2.OkDa分子量の小さいタンパク質が得られた。しかし, 糖鎖を欠損したG_<M2> activator は野生型のものと同等のホスホリパーゼD活性化能を示した。以上のことから, G_<M2> activator の翻訳後修飾は, ホスホリパーゼDの活性化能には寄与しないことが示唆された。(593字)
- 2002-12-25