BIA法による身体構成成分測定の基礎的研究とその臨床応用
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概要
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BIA (bioelectrical impedance analysis)による身体構成成分測定の有用性をラットを用いて基礎的に検討した。また,小児の身体構成成分測定に応用し,臨床的意義を検討した。4週齢SD系雄性ラット(n=36)で,高脂肪食群(n=13),普通食群(n=13),Kwashiorkor群(n=5),Marasmus群(n=5)の4群を14週間飼育後,体重(W),体長(L),生体抵抗(R)を測定後,クロロホルムメタノール法にて,直接脂肪を抽出し体脂肪率(%BF)を測定したところ,異なる身体構成成分のラットが作成できた。%BFとW, BMI; body mass index (W/L^2),BIA法の原理からの%BFパラメーター(WR/L^2)との相関係数を,BMI平均以上群と以下群で検討すると,平均以上群では相関は向上したが,以下群では低下し,BIA法は肥満群で有用である特性を持つことが明らかになった。そこで,143人の小児を対象として,BIA法の原理からの%BFパラメーター(WR/L^2),Deurenbergの推定式から算出した%BF,肥満度, BMI,ローレル指数と血圧,血糖,総コレステロール,トリグセライト,GOT,GPT,Ch-Eとの相関を求め,臨床的意義を検討した。その結果WR/L^2と臨床的パラメーターの相関はDeurenbergの推定式から算出した%BFと同等であり,推定式を介さないBIA法の原理からのWR/L^2も有用な%BFパラメーターであることが示唆された。
- 1998-06-01
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