横光利一試論 : <関係>を相対化するもの
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概要
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横光利一の文学活動を辿ってみると、そこにはさまざまの<関係>の中で不安定な状態にさらされた存在の姿が描かれている。そのため、横光を論じるにあたっては、それぞれの<関係>が包含している問題の検討が重要なテーマとなって来る訳だが、その検討は別の機会に譲ることにしたい。本稿においては、それらの<関係>が作り出す世界を相対化する存在について考察することを、その目的とする。最初に、『蝿』を取り上げてみよう。
- 岐阜工業高等専門学校の論文
- 1990-03-10