学生生活への充実感・福祉へのコミットメント傾向と身辺生活事象への心理的距離との関係についての心理学的研究 (その1) : 短大生での予備的研究
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概要
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短大福祉コースの学生を対象として、生活への「充実感」、「福祉へのコミットメント傾向」と、「身辺生活事象への心理的距離」との関係を吟味、今後の講義のあり方や内容等について、改善を加えるための基礎的、予備的研究を質問紙調査法で実施した。パイロット的項目として、「充実感の有無」、「社会福祉へのコミットメント傾向の高低」(いずれも7段階評定) を挿入、身辺生活事象については、35項目を選択、Q-分類法で、心理的距離の近いものから遠いものへと11段階法で評価させた。全被験者を対象に、一般的傾向をみるとともに、「充実感の有無」、「福祉へのコミットメント傾向の高低」の二次元で四群に分けて、「身辺生活事象への心理的距離の遠近」を吟味するとともに、因子分析的アプローチも試みた。これらの結果から、充実感の有無と福祉へのコミットメント傾向の高低とは、自己の身辺生活事象を心理的距離で測定した場合の認知と深くかかわっており、その様態が充実感のある場合やコミットメント傾向が高い場合とそうでないときとでは全く逆になることが示された。この結果に種々の考察が加えられ、指導する側の日ごろの肌理細かな、個に応じた接し方と、教授内容や教授法の改善や工夫に大きな反省点と示唆をもたらした。
- 京都西山短期大学の論文
- 1993-03-30
著者
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