大学に於ける日本語予備教育に求められるもの
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概要
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本校の日本語コース(日本語予備教育)は学習者が学部での一般教科、専門教科の受講が円滑に進められるように、設けられたものであり、学習者は大学に於いて、日本語の習得と同時に、専門教科を習得するという目的をもって来日している。本校の日本語コースの学習者が6か月の日本語予備教育の後、学部の教科を受講していくと、言語的困難と新しい環境という二重の課題に直面することになる。留学生の学部授業の受講を円滑に進めるために、日本語コースを終了し、学部授業を受講する本校学部留学生、及びその担当教官を対象にアンケート調査を行って、日本語コース終了時の到達度と学部授業の理解度、学習者の満足度との関連、学習者のニーズを分析した。その結果留学生、担当教官共に、講義の内容は50%以上理解できるとしながらも、一方で留学生はかなり困難を感じるとも回答しており、留学生が、何に困難を感じ、どう対処しているか、また、教官側が留学生の理解度、困難度を、どの程度把握し、対処しているかを分析し、日本語コースとして、学部学生の学部授業に対応できる日本語能力を伸ばす為の方策を探る一助としたい。
- 2005-06-30