全身性エリテマトーデスにおける動脈硬化
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概要
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全身性エリテマトーデス(SLE)は比較的若い女性に好発する慢性炎症性の自己免疫疾患である。近年,SLEの治療成績が向上し長期予後が改善したことから,SLEでは心血管病変の罹病率および死亡率が高いことが分かった。また,SLE患者では健常人と比較して若年齢から動脈硬化を有する頻度が高く,その原因として血清脂質異常のような動脈硬化危険因子や血管炎,抗リン脂質抗体などの自己抗体の関与,ステロイド治療の影響などが示唆されている。さらに,SLEの病態に関連した免疫異常や慢性炎症が動脈硬化病変形成を促進させるかもしれない。これまでの研究成果でSLE患者における心血管リスクの予測は,従来の動脈硬化危険因子,SLEの疾患活動性やステロイド治療の有無では不可能であった。そこで,電子ビームCTや頸動脈エコーなど非侵襲的検査法による無症候性動脈硬化の検出が,SLEにおける心血管イベント発症の予測に有用ではないかと期待される。
- 東邦大学の論文
- 2004-07-01
著者
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