英語の自然発話に現れる非流暢性の形と生起環境について
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概要
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英語母語の成人吃音者と健常者100名から収集した語句内に繰り返し部分をもつ発話の非流暢性サンプル1,026例とその背景の連続発話サンプル6,000例を、非流暢性の分節と非流暢性の音声の移行に着目して統計分析した。その結果、非流暢性の分節では健常者と吃音者は同じ様相を示し、英語音節の構成素の反映は50%前後であった。非流暢性の繰り返し部分からの音声の移行と非流暢性多発の関係では、吃音者と健常者は異なる傾向を示した。吃音者の非流暢性は発音の負担の大きい移行で多発するが、健常者はその逆の傾向を示した。このことは吃音者と健常者とでは非流暢性発生の過程が異なっていることを示唆している。