思春期前期の健康意識をどのように育成すべきか? : サーカディアンリズムを意識した学校教育・家庭環境のあり方を求めて(I.教育科学系)
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概要
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思春期前期は保護者からの精神的自立,第2次性徴に関わる急激な成長の前ぶれの段階で極めて不安定な時期である。本研究において,まず最初に健康意識を高める教育実践を試みた。児童が健康的な生活を意識できるように健康状態をチェックし,自分の生活を定期的に振り返ることを実践してみた。本結果から健康な生活スタイルを確立するためには,継続的な意識づけが極めて重要であると思われる。本研究ではさらに,健康意識と学業成績や運動能力の関連を検討した。サンプル数は少なかったが,健康意識(眠気,食欲,精神的安定)と学業成績(国語,算数)や運動能力(50m走,ソフトボール投げ,立ち幅跳び)との関連が示唆された。また健康意識と通知表の評定との関連を検討した。通知表においても,健康意識が学業成績に関与していることが示唆された。以上の結果より,日常的な健康意識の維持・増進が,学校生活への適応の基礎であることが見出された。
- 2005-02-28