アタッチメントスタイル差による人間関係映像認知分析(2)(II.人文・社会科学系)
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概要
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本研究は,「アタッチメントスタイル差による人間関係映像認知分析(1)」(木村,1998。以下,「先行研究」と称する)の後続研究である。「先行研究」においては,刺激提示としてアタッチメントスタイルの安定型を主人公とした人間関係映像を用いたが,不安・矛盾型の回答者において事実認知の正確度がかなり低かったため,本研究においては,不安・矛盾型にとって感情移入しやすく状況理解しやすいようにと,不安・矛盾型の主人公を設定し,「先行研究」と同様の調査を反復した。被験者は88名の大学生(平均20歳,中央値19.5歳)であった。その結果,不安・矛盾型の映像認知ディスコース量は安定型のそれに近似したが,事実認知の正確度に関しては,「先行研究」同様に安定型よりも低かった。このことから,刺激提示の違いによって不安・矛盾型に属する回答者の事実認知が上昇するとは言えないことがわかった。
- 2004-02-28
著者
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