現代の<危機>と夏目漱石 : 平和の文化学(1)
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概要
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日露戦争から第一次世界大戦までの一〇年余を小説家として生きた夏目漱石は、青年期から〈個〉として生きるなかで〈国家〉と対峙し、文学者としても〈自己本位〉を貫くことで同時代の進み行きが〈亡びの道〉であるととらえることができたのだった。私たちのこの一〇年余のありようを現代の〈危機〉ととらえるとき、漱石の〈個人主義〉は〈国家主義〉への抵抗の拠点としてあらためて光芒を放つのである。
- 2005-03-23
日露戦争から第一次世界大戦までの一〇年余を小説家として生きた夏目漱石は、青年期から〈個〉として生きるなかで〈国家〉と対峙し、文学者としても〈自己本位〉を貫くことで同時代の進み行きが〈亡びの道〉であるととらえることができたのだった。私たちのこの一〇年余のありようを現代の〈危機〉ととらえるとき、漱石の〈個人主義〉は〈国家主義〉への抵抗の拠点としてあらためて光芒を放つのである。