リモートセンシングを用いた気候変化に伴うカナダ北方林の植生変化の検出衛星海氷観測情報に関するGISデータの作成(一般研究)
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概要
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気候の温暖化に伴うカナダ、ユーコン地方の北方林の変化動向について、1974年と最新の衛星データを用いてNDVIを比較することによって、その検出を試みた。その結果、ユーコン南部のホワイトホース(Whitehorse)から西、アラスカ・ハイウェイ沿いの一帯、とくにエイシック湖(Aishihik Lake)〜クルアニ湖(Kluane Lake)にかけての一帯ではNDVIが著しく低下していたが、他方ユーコン中北部とくにマヨ(Mayo)の北では増加傾向が見られた。前者のケースは、その地域がセント・イライアス山脈(St. Elias Mts.)の北にあり、レインシャドー(rain shadow)効果により本来的に降水量が少ない地域であるため、温暖化が蒸発散量を増加させた結果、水分ストレスから森林の衰退傾向が生じNDVI低下を招いたものと思われる。これに対し後者の場合は、本来的に永久凍土を伴う森林ツンドラであったところが、温暖化によって樹木の育成が促され、その結果、森林の拡大が生じていることも明らかになった。
著者
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