カウンセリングをいかした院内学級の取り組み
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概要
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院内学級は,入院中の児童生徒を対象に学習活動を保障する「病院の中の学校」である.奈良医大附属病院院内学級担任として取り組んだカウンセリングを生かした教育実践の概要について報告する.小児がんなどの難病に苦しむ生徒や深刻な心の問題を抱えた生徒に対して,心のケアをぬきに学習指導を行うことはできない.本稿では小児がんのA子の事例を取りあげた.1回目の入院では,地元校へのスムーズな復帰を目標に,2回目の入院では,再発に対する不安の軽減をサポートすることを目標においた.この事例を通して,入院中の児童生徒たちによりよい教育を提供するために,教員自身が平素から生や死の問題を真摯に考え学ぶこと,教員として自らのできることとできないことを自覚すること,医療と教育の専門職同士がお互いを尊重しつつ密接な連携をとることの重変性について考察した.
- 2005-08-31