無型アクセント方言のイントネーション : 平坦な音調の形成要因について
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概要
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本稿では、イントネーションを決定する要因と実際の音調との対応関係を通し、従来繰り返して言われてきた無型アクセント方言のいわゆる平坦な音調について考察を行った。その結果、無型アクセント方言では語アクセントの核によって引き起こるピッチの下降現象が現れず、また統語境界がピッチではなく、ポーズで示される。さらに、フォーカスがイントネーション上、ピッチの変化として明瞭に反映されないことがわかった。このような特徴が総合されて、無型アクセント方言のイントネーションが、際だった高低差を設けずに平に続けられるような印象を与えていると思われる。
- 1997-12-31