中国の審級制度改革について : 三審制導入を展望して
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概要
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審級制度設立の目的は、審級を通して、公正な裁判を保障することである。一般的推論に基づくと、審級が多ければ多いほど、公正を達する可能性が高くなると考えられる。しかしながら、実際はそうではない。訴訟の公正に偏ると、訴訟の低コストの原則と乖離する。代わりに、訴訟の低コストを考慮し過ぎると、訴訟の公正の原則を完全に守れない。実際には、訴訟の公正でも、訴訟の高効率でも相対的な概念である。つまり、審級制度の設立は訴訟の公正と訴訟の効率のバランスをどのようにとるかという問題と深く関わっている。本研究は訴訟の公正と訴訟の効率のバランスの立場から、日本、アメリカとドイツの三審制度を参考し、中国の審級制度の改革を考えいく。
- 千葉大学の論文
- 2004-10-01